車谷長吉

店に時折寄られるk氏に何げなく

お借りした本が 車谷長吉(ちょうきつ)

の飆風という本。

くるまだに?聞いたことがあるような

ないような。どこか古めかしい名前から

囲碁の人か とも考えたりもした。

余談だが最近就任した東芝の社長も

車谷では?

この本の内容は 短編が3つ エッセイが

1つという構成である。

短編については、作者の出身が播州

(兵庫県)飾磨市ということで、地元の

言葉が巧みにちりばめられていて

読んでいてリズムがいい。

時代背景は 文体が古めかしので

大正から昭和の作家かと思いきや

昭和20年の生まれなので 私たちより

1世代上という 比較的近距離

の作家である。

 

どの短編も内容や文体が好みのタイプであるし、エッセイの(私の小説論)もずばずば

自論を展開していてその考え方やスピード感がたまらない感じだ。

この作家は2015年5月17日に69歳という若さで亡くなっているが、平成5年の鹽壺の匙

で三島由紀夫賞 平成10年赤目四十八瀧心中未遂で直木賞を受賞 平成13年 武蔵丸で川端康成文学賞と たて続けにいい作品を残している。

3巻の全集もでているのでこの冬は車谷を読んでみようと思う!

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コメント: 2
  • #1

    あまちゃん (火曜日, 04 2月 2020 20:39)

    「飆風」「金輪際」を読みました。私小説は初めてです。人間の心の繊細さがよく書かれていました。次回は「赤目四十八瀧心中未遂」と高橋順子さんが書いた本を読んでみようと思います。優秀でありすぎた車谷さんが幸せだったと思える事を期待して・・・。

  • #2

    AOYAGI (金曜日, 07 2月 2020 14:45)

    私も塩壺の匙の入っている車谷長吉全集の第1巻を中央図書館で
    借りてきて今読んでます。辞書のような分厚い全集ですが
    実にイイ感じの短編が沢山入っていておすすめですね。